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「とうし」という地形

山を歩いていても角のとれた丸い石を見かける
道志手帖21号の特集「石は語る」では、道志川が長い長い年月をかけて大地を削り、今の村の地形をつくったこと、そのことを山や崖で見かける丸い石や、地形図が物語っていること、今集落がある場所は、かつて道志川の川底だったことを紹介しています

道志という地名の由来はいろいろな説があるものの、一番知られているのは、平安時代の官職の名前からついた、というもの。村誌『道志七里』にも、その説が紹介されている。

 

先日、たまたま開いた地名にまつわるエッセイ、梨木香歩さんの『風と双眼鏡、膝掛け毛布』(筑摩書房、2020)のなかに、「道志」の項目を見つけた。

そこに、納得のいく地名の由来が紹介されていた。

これ以上にぴったりな説はないのではないか。

 

「道志(どうし)」の地名の由来は、川が山を削ってつくった地形を表す古代の言葉「とうし」からきているのではないか、とのこと。

 

とうし、には、川が無理やりにでも山間を「とうし」た語感があり、なぜだか納得できる。」(本文より)